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奈良の食材

大和まな

奈良で古くから栽培されていた伝統野菜
旬の冬は特に甘味が増し、歯切れがよい。

奈良県自慢の伝統野菜のひとつ「大和まな」。安定した生産量を持ち、今では大和野菜のブランドを支える野菜だが、以前は県内でもまだまだその存在は知られていなかった。昔は水田の裏作として県内で広く栽培されていたが、収穫が冬に限られていたこと、比較的短期間で葉が黄変すること、販売方法が対面販売から陳列販売へと変化したことで、よく知られていない野菜が売れにくくなったことにより、衰退の道を辿ることとなった。しかし近年特産化が進み、今では周年栽培されるほどに。葉は約30cmの透き通るような緑色。味は、大根菜ほど辛くはなく、葉野菜の中でも独特の甘味がある。生でも食べることができ、軸の食感は歯切れがよく筋も残らない。大和まなには長い歴史を超えて愛され続けてきた野菜本来の味がある。

在来のまなは1〜2日で黄化してくるなど、出荷に適さなかったが、産官学で育種に取り組み、日持ちをするように改善した結果、1週間は持つようになり、東京にも出荷されるようになった。
4月上旬に鮮やかな黄色の花を咲かせ、年に1度種を採る。こうして県内では地産地消を目的として学校給食に出されるほどで、料理のバリエーションも豊富。夏の時期には辛みがあって少し固め。11月の霜が降りて来る頃から甘みが強くなり肉質は柔らかに。こうなると、おひたしや和え物と相性が抜群だという。春先には若干辛みが出てくるので、浅漬けもおすすめ。また、大和まなの加工品も多種多様。定番の浅漬けをはじめ、青汁やアイスクリームまである。これがまた非常に美味しいのだ。さらなる加工品の開発も進んでおり、今後もまだまだ期待が膨らむ大和の伝統野菜の代表選手だ。

【生産地】
大和高田市、宇陀市、他

【旬のカレンダー】

周年
大和まな

大和まな

●保存方法

湿らせた新聞紙に包んで冷蔵庫に保存すると、日持ちがよくなる。
予め食べやすい大きさに切り、90℃のお湯で2分ほど茹で、冷水につけてから冷凍保存すると3カ月は美味しくいただける。

 

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